2014年2月24日月曜日

5分で分からないシリア紛争 組織紹介6 政府側組織ヒズブッラー

今回は政府側についた武装組織ヒズボラを解説していきましょう


ヒズブッラー(Hezbollah حزب الله‬‎)


ヒズブッラー、日本ではヒズボラと呼ばれますが発音的にはヒズブッラーのが近いそうです。
現地に行くことはない我々にはどうでもいいですけど。

アラビア語で「神の党」という意味を持つヒズボラはシリアの隣国レバノンの組織で、
レバノン内戦において発生したイスラエルのレバノン侵攻の時に結成された武装組織です。

レバノン内戦時は様々な組織が生まれ、色んな所から武装組織が流入してきました
ヒズボラは、そんなレバノン内最強の武装組織と言っても過言ではないでしょう
結成は1982年、イラン型のイスラム共和制国家をレバノンに建国することを目標としていました。

当然、イスラエルの侵攻を受けて作られた組織ですので、イスラエルは殲滅されるべき最大の敵です。
また、ヒズボラはイランの影響を強く受けて、というかイランが手を回して創りだした組織です
兵士の訓練もイラン軍が行っていますし、武器の提供も資金の提供もなされています
イラン政府対レバノン工作レバノン支部といっても問題ないくらいイランにべったりです

また、シリア政府もヒズボラに協力しており、補給拠点、訓練施設などを提供しているそうな
当然、シリア紛争でもシリア政府軍につくわけですよ

そして、レバノン内戦を鎮めるためという理由で米軍を中心とした多国籍軍がレバノンに入った際には
自爆テロを中心に多国籍軍に対しての攻撃を度々行いました

これからも分かるように、反欧米主義でもあります。ロシアや中国に対しての態度は分かりませんが、
イラン経由といえど彼らの武器を生み出しているのはその二国なので、悪い態度だとは到底思えません


2000年にイスラエルは南レバノンから出て行きましたが、
イスラエルを追い出したのはヒズボラだと言われています


レバノン内戦前のレバノン国軍ですらパレスチナ地域からイスラエル軍によって追い出され、
レバノン国内に侵入した武装組織を抑える力はなく、
政府も彼ら武装組織に自治権を認める有り様です
内戦に入ってからはほぼ壊滅したようなものですよ

結果、ヒズボラも今では国会に議席を持ち、ラジオと衛生テレビ局を持ち、社会開発計画を実施し、支持者が数十万人という組織に発展を遂げました
国軍がヘタレすぎるんですよ。仕方ないね

2006年には再びイスラエルがレバノンに侵攻しますが、
ヒズボラによって撃退されます。
この際、対戦車ミサイルによって数両のイスラエル軍戦車が破壊されています。
やたら装甲が厚いことに定評のあるメルカバなんですけどね

また、短射程と長射程のロケット弾も多数保有しており、
短射程の方を榴弾砲の代わりに運用しているフシがあります。
短射程と言っても最大射程は20km。榴弾砲とあまり変わりません

この手の榴弾砲の代わりになるロケット弾というやつは狙ったところに飛ばすものでなく、大まかなところに適当に大量に飛ばし、
面制圧を狙うものです。
但し、最近の米軍などが保有しているMLRSは違いますけど。

所謂、「カチューシャ」と言われる兵器ですね


「前線のカチューシャ」という替え歌と共にスターリンのオルガンを発射

このような兵器の他に超射程のロケット弾も保有しており、
こちらはイスラエル国内への攻撃を想定したものと思われます。
当然、提供元はイランと思われます。



ちょっとヒズボラも長くなりそうなんで今日はここまで。
ヒズボラは明らかに他の武装組織より強力なものです。

次回はヒズボラが他の武装組織とどのように違うかを解説していきます
多分、装備の話だけして実際シリアにどのような影響を与えているのかは更にその次になりそうですが・・・










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