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2014年2月9日日曜日

シリアの動画を解説付きで。5分でわかるIED

今日は反政府側に立つ、シリア国外の組織を紹介するつもりでしたが、
ちょっと時間が無いので動画紹介でもしようかなと思います





IEDと呼ばれる即席簡易爆弾によって政府軍の戦車が吹っ飛ぶ映像です
子どもたちの声が聞こえるすぐ近くで、戦車が吹っ飛ぶ。これがシリアの現状です
国外脱出による難民や、逆に政府軍が支配している首都周辺の地域に向かう難民も発生しています
彼ら難民の中には騒乱初期のデモに参加していた人々もいるでしょうが、こんな状況になってしまえばそりゃ安全な土地に移動しますよね

この動画で使われているIEDと言うのは、例えば
このような、地雷や榴弾砲の砲弾など、どんな爆発物でもいいので集めて、
何かしらの方法を用いて爆発させるものです

目的としては、地雷が欲しいが威力が足りない。
なのでワイヤーが抜けたら起爆する高威力地雷 とか
自動車に満載して戦車に運転手もろとも突っ込んで破壊するとか色々なものがありますが、
その中でも圧倒的に多いのが「携帯電話による遠隔爆破」です

上に上げた動画でも戦車が爆発した瞬間に携帯電話の音がしています
画像にあるような爆発物のケーブルを携帯電話につなぎ、爆発物にガムテープなどで括りつけて敵が通りそうな場所に設置しておきます
そして敵が近くまで来た時に爆発物に付けた携帯電話に電話をかける。
すると着信呼び出しのスピーカの回路から電気が流れ、信管に伝わって爆発するわけです
要はゲームでもよく見る「C4」とか呼ばれている遠隔爆破できるプラスチック爆弾の代用品というわけです


確かにシリアは戦場ですが、動画から分かるように同時に市民も生活しています
長年戦争が続くアフガンですら、携帯電話の電波は飛んでいるのです

このような場合に使われる使われる携帯電話は日本で使われるような高価なものではなく、
Nokia製を中心とした格安携帯電話が使われています。
通話さえ出来ればいい上、当然使い捨てで、
一度通話が出来りゃいいので新品の携帯電話とSIMカードも含めて2000円から3000円。
それでも勿体無いからと中古が使われることも。

当然の事ですが、この手の遠隔爆破方式を正規軍が使うことは”あまり”ありません
今の状態のシリア政府軍なら普通に使いそうですけど。
また、米軍などの先進国軍は、アフガン等で同様にIEDの被害が増加していて、
IED対策がされた専用車両や、電波妨害装置で対処しています


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