このブログは記事の区切りがつく度投稿しているので、最初から読む場合は投稿日順

つまり古い順に読むことをおすすめします


左にあるラベル毎に続き物の話をまとめています

2014年2月26日水曜日

5分で分からないシリア紛争 組織紹介6.5 政府側組織ヒズブッラー

引き続き、ヒズボラです。


ヒズボラは武装組織ではありますが、政治組織でもあります。
前回の記事にも書いたように、議席を持ち、テレビ局を保有し、ラジオ局を運営しています
それどころか、レバノン議会に10以上の議席を持ち、連立内閣にも参加しています

また、学校や病院も運営しており、貧困層からの支持が多いようです


2008年にはレバノン議会で、「国内で軍事組織として存続することを認める」という決定を全会一致で了承、
国軍に吸収されることもなく、レバノン政府公認の武装組織として現在まで継続しています。

内戦で国軍が崩壊した後、新政府が出来たり旧政府が立ち直り国軍を組織する場合、
内戦に参加していた武装組織の内、その時の政府と敵対していないものは
政府指揮下の国軍に編入されることになり、

シリア自由軍も、現シリア政府が倒れて反政府派が勝った場合、
新議会の指揮下の軍事組織となり、そのまま国軍に編入される可能性が高いです。

現状でも、反政府派の議会組織「シリア国民連合」の下部組織という扱いで活動しています

では何故、ヒズボラは国軍に編入されないのか。
簡単です。
ヒズボラはあまりにも強力すぎます。国軍と正面から戦争できるのではないかと考えられているくらい強いんです
そして、ヒズボラが自由に動ける南レバノンは住民もヒズボラ支持者が多く、
更にその南にはイスラエルが居ます。

そして、そのイスラエルはレバノン侵攻でヒズボラに追い返されている。
国軍として統合することで既存のメンバーが抜けて、弱体化するとも言われており、
統合した場合再びイスラエルに対して不利な立場になります

結局、レバノン的にはヒズボラは放置すべき存在なのです。
国内で虐殺事件やら抗争やらも起こしません。起こしてるなら貧困層からの支持なんて集まるわけがありませんからね

武装組織は何かしらの問題を発生させて迷惑を振りまくことも多いのですが、
ヒズボラはそういうこともありません。
レバノン国内では「貧者の味方、天敵イスラエルに対抗しうる頼れる組織」みたいな扱いがなされているのかもしれません


くっそ、ヒズボラまだ終わんねぇ。
ちょっと短いけども今日はここまで。

次回「も」ヒズボラです。なんでここまで長いんだ…




0.1Monaでもいいので寄付していただけると、記事を書き続ける原動力になります
寄付:MSmPH9ptv8Vp8N3JMjFCgQ25ucXv3xKTAo

0 件のコメント:

コメントを投稿