現代において、戦車と歩兵が戦う際にはロケットランチャーや無反動砲は欠かせません。
RPG-7やバズーカなんかが有名です。
しかし、それらが現れる以前の時代にはどのように戦車と戦っていたか。というお話です
戦車の登場は御存知の通り、一次大戦にまで遡ります
イギリス軍のマークI戦車 |
一次大戦は、死体の山を積み上げる戦いでした。
それまで、数千年間用いられてきた歩兵による突撃は塹壕と機関銃の組み合わせによってことごとく阻止され、
日露戦争において既に機関銃と塹壕の組み合わせの凶悪さは垣間見えたものの、
欧州諸国はそこから学ぶこと無く、
歩兵の突撃は無意味であると各国が気づいた頃には既に数百万単位の死体の山が出来上がっていました
世界ではじめて発生した先進国による国家総力戦は
双方の国力を限界まで使い、すり減らし、死体の山を更に積み上げる。
そんな中、塹壕を突破するためにとある兵器が生まれました。それが戦車です
「トラクターに装甲を貼り付けた物」だとよく言われますが、基本そんな感じです。
しかし、機関銃の攻撃を物ともせず、歩兵の突撃速度を低下させていた鉄条網を踏み潰し
塹壕を乗り越えて走るそれは
まさしく「鋼鉄の動く盾」
歩兵から見れば非常に頼りがいのある存在でした…が
戦車も無敵では有りません。機関銃には耐えられますが野砲には耐えられない。
塹壕のはるか後方で砲撃を行う砲兵の一部を戦車対策に回せば撃破できるという事が分かり、
前線に野砲が配備されましたが、
ただでさえ砲兵が足りない上、野砲も足りない状況では全ての前線に野砲を配置できませんでした。
しかし、歩兵のライフルが使うのは機関銃と同じ7.7mm弾。
これでは戦車の装甲に弾かれてしまいます
そこで砲兵でなく歩兵が運用する対戦車兵器「対戦車ライフル」が誕生します
ボーイズ対戦車ライフル |
13.9mmや14.5mm等の大口径ライフルで戦車の装甲を貫通させ
中のエンジンや搭乗者等に加害することによって戦車を無力化、または弱体化させようとしたのです
M82バレットなどの対物ライフルはこれらの子孫といった所でしょうか
そして、タイトルに戻ってきます。
それは1937年のこと。一次大戦からかなり過ぎていますが、
歩兵が、それなりの距離から戦車を攻撃する手段は当時対戦車ライフルしかありませんでした。
1937年。英軍はボーイズ対戦車ライフルを採用し、
その対戦車ライフルを導入したカナダ軍が教育用に「ディズニー」に制作させたアニメがあります
アニメの感じを見てもらえばわかると思いますが、ディズニーで間違いないでしょう。
(正直、かなり分かりやすく動画になってるのですが英語な上軍事に興味の薄い人だと分かりにくいかも)
同じ動画はニコニコ動画にも上がっていて、一部コメントで字幕が付いているのでそっちのほうが見やすいかもしれません
同じ動画はニコニコ動画にも上がっていて、一部コメントで字幕が付いているのでそっちのほうが見やすいかもしれません
さて、動画でも出てきましたが、このライフルの使い方などを述べていきましょう
この頃の戦車では対戦車ライフルでは基本的に戦車に有効な被害を与えられません。
弱点に当たればいいのですが、そんなに正確に狙えるものでも有りませんし…
また、口径が大きく、弾も大きく銃も重いです。
銃に弾を装填した状態で21kgもあります。弾薬1発1kgとかいう世界。
しかも、衝撃で数発撃ったら肩は痛くなるわ戦車の近く(100m)まで近づかないと当たらないわで
本当に使える武器なのか疑問になりますが、
軽装甲車にはある程度有効だったそうです。
PIATやバズーカが出てきたらそのまま溶鉱炉に投げられた程度の性能と戦果でしたが。
次回は対戦車ライフル以外の対戦車攻撃手段を紹介しましょう。
Monacoin:MSmPH9ptv8Vp8N3JMjFCgQ25ucXv3xKTAo
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